毎月の生理の痛みが左右で違う・・・原因や対処法は?

毎月の生理の痛みがいつもとは違ったり、左右で痛みの度合いが変わっていると、何かの病気?と、不安に感じてしまいますよね。
女性にとっての毎月の生理は、その時の体調や、メンタルの状態によっても痛みの度合いが変わってくることがあるのですが、お腹の左右によって痛み方が違う場合は、もしかすると何らかのトラブル・病気の可能性があるかもしれません。
ここでは、生理痛の原因や左右のお腹の痛みの度合いの違い、考えられる病気の可能性について、心配なトラブルを安心に変えるお役立ち情報をぜひ参考にしてくださいね。
生理時にお腹が痛くなる原因とは?
生理時にお腹が痛くなる原因には、
①プロスタグランジンの分泌によるもの
②カラダの冷えによるもの
③子宮の収縮によるもの
などが主な原因といわれています。
生理中は、子宮内膜から「プロスタグランジン」という成分が分泌され、子宮を収縮させます。「プロスタグランジン」自体に生理痛や生理による頭痛・腰痛など、痛みを強くしたり、血管を過剰に収縮させてしまう作用があるため、年代や体質にかかわらず、強い痛みを感じることがあります。
そして子宮の収縮運動でもお腹や腰、背中などにも痛みを感じることがあります。
また、生理中の「冷え」によって血管が収縮し痛みを感じることもあります。
生理時の痛み、左右の痛さが違うのはどうして?
生理の時に、左右の下腹部の痛みが違うのは、
・生理前に子宮が膨張しやすくなるため
・経血を押し出すための子宮の収縮力が強くなるため
・排卵痛によるもの
・子宮内膜症などの病気が原因
などの原因が考えられています。
特に10代~20代の人は、子宮口が小さく未熟で、経血が出てくる道が狭い特徴があり、お腹の左右で違った痛みを感じることがあります。
排卵日前後には、お腹の左右どちらかがさし込むような痛み、排卵痛を感じることも。
排卵痛は、子宮の左右に位置している卵巣からランダムに排卵されるため、排卵している方の卵巣に痛みを感じやすくなります。
ただ、排卵痛は「一時的な左右どちらかのお腹の痛み」です。もし、長く重い痛みを感じる場合は、子宮内膜症の可能性が高いと言われています。
特に子宮内膜症の症状の1つのチョコレート嚢胞が左右どちらかの卵巣にできていると、できている方の排卵の際に非常に強い痛みを感じることがあります。
痛みの違いには、病気のリスクがあるかもしれない
毎月の生理で、左右のお腹の痛みに大きな違いがあるときは、次のような病気の可能性があるかもしれません。
・子宮内膜症
生理がある女性の10人に1人が発症するといわれ、子宮内膜の組織が子宮以外の場所に発生する病気で、長期的に強い痛みを感じることがある
・子宮筋腫
30代女性の20~30%程度に見られる疾患のこと。腫瘍は良性であるものの、痛みが強い場合や、筋腫の大きさによっては専門的な治療が必要となる
・子宮腺筋症
お腹の痛みが左右によって違ったり、毎回の生理痛が重い症状のこと。子宮内膜症や子宮筋腫を合併しているケースもあり、軽度の場合は治療の必要がなく、女性ホルモンの作用によって徐々に小さくなるといわれている
このような場合は、決して自己判断をせず、早めにクリニックでの診察・検査・治療を受けるようにしましょう。
今までに経験したことのないような生理痛、左右のお腹で違う痛みを感じたら、それは病気かどうかの判断ができるサインともなります。
大切なカラダの健康を第一に考えて、定期的な婦人科検診と、規則正しい生活習慣を心がけてくださいね。